エリオッツオブニューベリーElliotts of Newburyの歴史 BVP解釈

2025年9月20日

 

創業期

1840年代  
サミュエル・エリオットがバークシャー州ニューベリーにて建具・木工製作の事業を開始します。

ニューベリーという都市は、毛織物で栄えた時期もありました。

羊毛から紳士服を仕立てるまでに1日で仕上げたという伝説が残っております。

また、ロンドンとバースを結ぶ馬車交通(東海道みたいな感じですかね)の中継地として繁栄もしました。

最近では、ボーダフォンが本社を置いたりして、ハイテク産業もあったりします。

エリオッツオブニューベリーElliotts of Newburyの初期の顧客には、地元の富裕層の邸宅を手掛ける建築家が多く、評判は口コミで広まりました。

まぁこの時代ですから、口コミです。

ロンドンとバースの中継地ですから、行商が多く、彼らがお金を落としていった都市だったのでしょう。

建具職人であったということ、ここが一つエリオッツオブニューベリーElliotts of Newburyの特徴であります。

1850年代 
エリオッツオブニューベリーElliotts of Newburyはマンチェスター市庁舎の内装工事で成功を収めます。

特に、市庁舎の大広間に設置された精巧な木製パネルは、工芸的美しさと耐久性が評価され、サミュエル自身が英国工芸協会から表彰を受けます。

これは現地行った際には、チェックしないといけませんね。

マンチェスター市庁舎は現存していますが、この木製パネルが現存しているのかどうか。

発展と試練

1870年代
高品質な木製階段と窓枠の需要が急増し、エリオット社は2つ目の工場を設立します。

この頃、社員数は50人を超え、地域の雇用を支える重要な存在となった。

とはいえ、まだまだ50人。

会社というより職人集団ですね。

1885年
工場で発生した大火災により、建物と機械が焼失。。。

従業員とその家族も深刻な影響を受けたが、地元の銀行と顧客からの支援を受けて再建を開始。

地元に根差している強さですね。

さすが、エリオッツオブニューベリーElliotts of Newbury、ニューベリーのエリオットと名乗るだけはありますね。

1890年代
サミュエルが開発した「エリオット煙除去装置」は、産業革命時代の工場環境改善に寄与する革新技術だった。

しかし、これに多額の資金を投じたことで会社は財政難に陥り、1895年に破産を宣告される。。。

結果、地元の有志によって、経営が引き継がれました。

戦争と貢献

1914~1918年(第一次世界大戦)  
英国陸軍の依頼で、エリオット社は弾薬ケースを製造。

社内には戦争特需による臨時雇用が広がり、工場は24時間体制で稼働した。

1939~1945年(第二次世界大戦)  
戦時中、ホルサグライダーの製造を請け負う。

エリオット社が製造した木製航空機は、ノルマンディー上陸作戦において兵員と物資を運ぶ重要な役割を果たした。

従業員の中には技術者として戦地に出向く者もおり、地元の新聞には「バークシャーの英雄たち」として取り上げられる。

戦時中はどこの家具屋もこんな感じでした。

イギリス政府の統制下におかれ物資の供給が制限されていましたので。

戦後の再構築と多様化

1960年代
豊富な経験を持つ職人技術を基礎に、本格的に家具市場に参入します。

社内デザイナーのノーマン・マッカロルを起用したのもこの時期です。

1970年代
海外製品との競争に苦しむ。。

特に、スカンジナビア製の安価でデザイン性の高い家具が台頭したことでシェアを奪われる。IKEAですね。

衰退と消滅

1970年代後半
会社は他社との合併や事業売却を経て規模を縮小。

最終的には1979年(1974年かも)に工場を閉鎖。

バークシャー地方では、閉鎖を惜しむ住民たちが「エリオット社の遺産」として建築物や家具を保全する活動を開始しました。

やはり地元に愛されたエリオッツオブニューベリーElliotts of Newbury。

創業者サミュエル・エリオットの晩年

1890年代以降
破産後、レディングに移住したサミュエルは、個人の建築プロジェクトに専念。

スピーンハムランド教会の木工修復作業など、地域社会のために貢献を続ける。

その作品は現在も多くの建築物で見られる。


ブリビ的解釈

家具職人出身ではない、家具職人。

結果、ちょっと変わった秀逸なデザインが多いです。

家具以外で培った技術が盛り込まれています。

教会なんかも手掛けていました。

1900年代初期の教会。

ゴシックリバイバル様式。

ウェストミンスター宮殿=ビッグベン。

そんな技術をもった職人たちが手掛けた家具。

かっこいいんですよね。

いろいろと収集しております。

木材に関しての知識も豊富だったのだと思います。

結果、ゼブラウッドといわれる木材も使っていたりします。
ロケット脚と呼ばれる、サイドボード。

側面を点で支えております。

かなり秀逸です。

家具屋の発想では、こうはいかない。
個人的には、名作だと思っております。

エリオッツオブニューベリーElliotts of Newburyの椅子。

かなり美しいです。
この感じ、ヤバくないですか??

後年、この椅子がエリオッツオブニューベリーElliotts of Newburyのロゴにも使われております。
ゼブラウッド×ウォルナットのサイドボード。

チーク材一辺倒であった英国市場に木材の奥深さを投げかけた問題?作。