イギリスの一日が25時間になるフシギ。


こんばんは。
イギリス人店長による■英国ヴィンテージ家具&アンティークのセレクトショップ■
ブリティッシュビンテージプラスのMisakiです。

気がつけば、10月ももう終わりですね。
10月末と言えば、イギリスでは一日が25時間になる日があるんですよ!

不思議ですね~。

これはハリーポッターとは何の関係もなく、「サマータイム」という夏時間が終了になるためです。

サマータイムとは、夏の間、太陽の出ている時間帯を有効に利用する目的で始まったシステムで、
イギリスでは約100年前から行われています。

具体的には、今年の場合だと3月25日の午前2時に時計を一時間早めて3時にしたのが夏時間の始まりで・・・
10月28日の午前2時に時計を一時間戻して、標準時間に戻ります。
だから一日が25時間!となる計算ですね。

イギリスに住んでいた頃は、この時計の針を動かしてもいい日!、という大真面目な常識が、
なんとも非日常的でおもしろかったです。

イギリスの夏は本当に日が長いのですが、このサマータイムも影響して、20時が日本人の
感覚で14時くらいの明るさという日も7,8月は少なくありません。
仕事を終えてから、平日にBBQというのもよくある光景でした。

「太陽の明るいうちに仕事をし、夜の余暇時間を延長できる!」
そんなワーク&ライフバランスを重要視する、まさにイギリス人らしいシステムとも言えますね。

とは言ってもこのサマータイム、過去に日本でも実施されていたことがあるんですよ!

時は、戦後間もない1948~51年の3年間です。
日本がアメリカの統治下にあった時代ですね。
お堅いイメージの日本でもこんな策がなされていたとは、当時の人たちはどんな思いだったんでしょう?

さて、イギリスに話を戻すと、かの有名なビッグベンは、サマータイム時には手動で針を直しているそうです。
時計を止めるついでに、普段は出来ないメンテナンスもしているそうです。

こんなところにも、古いものを安易に新しくするのではなく、受け継がれてきた財産として
大切に使い続けるイギリス人の姿がありますね。

あんな大きな時計の針が変わる瞬間、一度見てみたいものですね!