ヴィンテージ家具の木材たち
チーク材
こんにちは。
私の名はミスターチークです。
学名ではTectona grandisと呼ばれております。
英国ヴィンテージ家具で一番使われております。
使われすぎて、大量伐採しすぎて、地球を痛めてもおります。
ミスターの人気を反省をしております。
何かできないかは考えております。
良い案あれば、お待ちしております。
さて、一番使われてきたのには、もちろん理由があります。
安いからとかではなく、家具に適しているから、使われたのです。
職人も喜んで使ってくれるのです。
色味は黄金色から濃い茶色で、経年変化で深い色合いに変化します。
家具屋の経営としては今売れる商品を考えるのですが、職人としては、50年後を考えるのであります。
それが職人なのです。
だから、ミスターの経年変化は職人から好まれるのです。
そして、滑らかで油分を多く含むため防水性が高いと言われております。
質感は非常に硬く、重厚感があります。
家具にはもってこいです。
そして、自然の油分により、防腐・防虫性が非常に高いです、私。
だから、家具にはもってこいです。
加工性が良く、接着や釘打ちにも適しております。
複雑な形状にも適応できるのであります。
実は、 屋外での使用にも非常に適しており、数十年にわたり劣化しにくいとも言われております。
もちろん、当店で扱われている家具は、外では使用しないでね。
東南アジアでは古くから船舶や橋梁に使用されていました。
英国ヴィンテージ家具のチーク材も、東南アジア産です。
ミスター的には、船舶に使われていた木材最強説と考えております。
塩分に水ですから。
そして、船舶って曲面ですからね。加工しやすいからってのもあります。
私を使う人が、船大工から家具職人に変わっただけです。
現在では高級家具、デッキ材、フローリングにも使われております。

チーク材の木目

チーク材の商品たち
エルム材
おつかれさまです。
私はプロデューサーのエルムです。
学名はUlmus sppといい、ニレに分類されます。
ニラではございません。
色味は淡い黄褐色から赤褐色、時折黒い節が入ります。
節もまたいい感じなんですよね。
独特の縞模様を持ち、肌は粗目をしております。
粗目とは、木材の表面に凹凸があるということです。
もちろん家具にするときには、すべすべお肌になっております。
硬さは中ぐらいで、靭性が高く割れにくいとされています。
プロデューサーは水への耐久性が高く、水車や船の部材として重宝されていました。
チーク材もそうだけど、船に使われるってなかなかの耐久性です。
水車ってところに、プロデューサーのセンスを感じるでしょ。
風情があるよね。水車。
加工時には逆目が出やすいです。
肌が粗いので引っ掛かりやすいです。
でもまぁ、英国家具職人の腕にかかれば、これくらいの粗さ、関係ないっしょ。
腐敗に強いが、乾燥させる際に割れやすいんですよね。
だから、アーコールとかでも、割れとかソリが見られます。
まぁ、60年モノのヴィンテージですから、逆に反っている方がよくないですかね???
プロデューサーは古代からヨーロッパでは農具や馬車、ボート、建築用の梁に使用されております。
こう見えて私タフにできてます。
アーコールERCOLにエルム材は特に、イングリッシュエルム(English Elm)と呼ばれています。
学名Ulmus proceraです。
風通しの良い場所でよく成長し、日当たりが良い土壌を好み、最大で25メートル以上の高さに達することもあります。
昔はその辺の公園に良く生えておりました。普通の木ですね。
川沿いにあった、つくしみたいなものです。
イギリスの田舎では長い間、イングリッシュエルムが村の象徴的な木として親しまれ、並木道や風よけとして植えられてきました。
プロデューサーの並木道はいいですよ。
フクギ並木にも負けません。
そんなプロデューサーですが、20世紀中盤にオランダニレ病(Dutch Elm Disease)の流行によって、多くのイングリッシュエルムが枯れてしまいました。。。
一部の耐病性のある品種や復元プロジェクトによって個体数の回復が進められています。
当店で扱うアーコールERCOLのヴィンテージ家具には、イングリッシュエルムが失われる前に伐採された木材が使用されています。
現行のアーコールはアッシュ材が使われているので、ヴィンテージとは違うんですよね。
形はおんなじでも。

エルム材の木目 節もいいね

エルム材を使った家具
アフロモシア
僕はアフリカンチークです。
アフロモシアAfromosiaとも呼ばれます。
学名はPericopsis elataです。
チークって名前がついているんだけど、ミスターチークとは、親戚でもなんでもありません。
だからアフロモシアのほうがしっくりくるかなぁ。
色は黄金色から濃い茶色で、経年変化により深みが増します。
濃い赤みのある茶色に経年変化します。
なぜか、英国ヴィンテージ家具では、デザイナーによく使われていました。
ですので、僕、高級品が多いです。
質感は滑らかで美しい木肌です。すべすべお肌です。
非常に硬く、加工に注意が必要です。こう見えても。僕は。
耐水性や耐腐食性が高く、屋外用途に最適。この辺は他の木ともおんなじだね。
そうじゃないと、職人に選ばれないからね。
見た目がチーク材に似ているから、アフリカンチークっていわれるいけど、異なる種類の木材です。
だからアフロモシアと呼んでください。
極めて高いが、供給量が限られており稀少価値が高いから、僕を使った家具も高いものが多いです。
その代わり、僕、ヴィンテージですが、アンティークまでいけますよ。
100年持ちますよ。

アフリカンチークの木目

ヤンガーなんかでよくつかわれてます、実は。
もちろんデザイナーにもね。
オーク材
小職はオークです。
学名はQuercus sppです。
小職には「どんぐり」がなりますので、割と馴染みがあるかと。
色は淡い黄褐色から濃い茶色で、はっきりとした木目模様が、私のアジであります。
質感はやや粗めで力強い印象と言われております。非常に硬く、耐久性に優れています。
まぁ、小職以外の木材も家具に適しているから使われているのですけれども。
小職と言えば、ワインやウイスキーの樽をご想像する方も多いかと思います。
加工は難しいが、耐久性と美しい仕上がりが特徴です。加工が難しいので、逆に、職人に好まれます。俺の腕の見せどころだと。
高湿度環境でも使用可能で腐敗や湿気に強いとも言われます。
中世ヨーロッパでは建築用の梁や船材として使用され、現在では家具やフローリング、建築材に広く使われました。
英国ヴィンテージ家具においては、1950年代にチーク材以前に使われておりました。
70年、80年モノのヴィンテージ家具は小職であります。


ローズウッド
ハーイ!ワタシハ、ローズウッド、デス。
別名紫檀とも言います。
ジャパンでは、箸などで使われていますので、知っているかたもいるかと思います。
学名はDalbergia sppデス。
深い赤褐色から紫がかった濃い茶色。黒い縞模様が入るのが特徴です。
この黒い木目好んで、英国職人には使われたりしています。
質感は非常に緻密で滑らか。加工後は光沢が美しいとも言われます。美肌です。
非常に硬く、加工に特別な工具が必要なこともあります。職人泣かせと言われますが、実際には職人たちは楽しんでおります。腕の見せ所ですから。
香りのある種類(例: インディアンローズウッド)は楽器や装飾品に使われることも。ギターとかね。
稀少性が高まり、規制の対象(ワシントン条約)となってオリマス。
しかしながら、ミュージシャンたちから反発もあり、楽器に関しては規制の対象外になりました。
腐敗や虫害に強いが、直射日光や湿度の変化に弱いとも言われます。木ですので、致し方ありません。
高級家具、ギターやピアノなどの楽器、装飾品に使用。昔は彫刻にも愛用されていました。
英国ヴィンテージ家具では、テーブルなどに使われることもあります。↓ほどの濃さではありませんが。その時は、かなり美しい黒い木目をお楽しみください。


マホガニー

おっす、オラ、マホガニーMahogany!
学名はSwietenia sppです。
世界三大銘木の一つです(そのほかは、チーク、ウォルナット)。
少し赤の入った濃い茶色が特徴です。
磨けば磨くほどに、光沢を放つと言われております。
木目も、縞模様が特徴であり、結果、質感は均一で滑らか。
すべすべお肌です。
加工性が高く、彫刻や複雑な装飾に適しているんで、アンティーク家具でも見られます。
湿度に強く、反りにくいため家具や楽器に最適です。この辺は他の家具と同様ですね。
ホンジュラスマホガニーは最上級とされています。カリブの宝、何て呼ばれても降ります。
18~19世紀のヨーロッパで高級家具に使用され、今でも楽器や高級インテリアに愛用されているよ。
時代を超えて愛されております。


トーラ材
ガオー!トラではなく、トーラTola Woodです。
英国ヴィンテージ家具では、初期1950年代~60年代初期に、流行しました。私。
ジープランG-PLANのトーラ&ブラックシリーズが、一番知られていますね。
学名はPrioria balsamiferaです。
赤褐色から濃い茶色で、控えめな木目が特徴です。
控えめな私です。
主張は致しません。
結果、木目が邪魔することなく、ミッドセンチュリーモダンスタイルに、バシッとハマりましたので、50年代に一世風靡しました。
滑らかで緻密。非常に硬く、耐久性が高い。この辺は他の木材と同様です。
耐久性は非常に高いけど、乾燥中に割れやすいので、職人泣かせな私です。
控えめですけど、カッコつけなので、クールでカッコいい家具が多いのが私の特徴です。


イェーウッド
平素は大変お世話になっております。
私は、イェーウッド(Yew Wood)です。
日本語とイチイ材です。
学名だとTaxus sppです。
明るいオレンジ色から赤褐色の心材と、淡い黄白色の辺材が特徴的で、ナチュラルカラーをしております。
非常に緻密で滑らか。木目は細かく、波打つような模様が現れることもある。
強靭で弾力性が高い身体能力を持っております。
中世では弓(特にロングボウ)の材料として非常に重宝されました。
歴史があります。
毒性を持つ成分(タキシン)を含むため、木の切りくずや樹皮には注意が必要ですよ。私。
もちろん家具になっているものはご安心ください。
光沢があり、仕上げると美しい。加工性も良好で、繊細な彫刻に適しております。
腐朽や虫害に対して非常に高い耐性を持つため、長期使用に適しています。
イギリスやヨーロッパでは古くから「魔法の木」として崇拝され、教会の庭に植えられることも多かったんです。
魔法、使えます。みんなには見せませんけどね。
イェ~!


ビーチ材
おっつ~。俺はビーチ材です。
趣味は波乗りです。ビーチなんで。
ブナともいわれます。
学名はFagus sylvatica。
黄褐色やピンクがかった明るい色。蒸気処理されると深い赤みがかる。基本は、ナチュラルカラーって感じですけどね。
均一で滑らか。目立たない木目が落ち着いた印象です。
だから、デザインの邪魔をしません。
目立ちたがり屋と思われがちですが、一歩引いております。
中程度の硬さで、衝撃に強いんで、大きな波もへっちゃらです。
曲げ加工が得意で、19世紀の「曲木家具」(ミハエル・トーネットが有名)の主要材料として使用されました。
トーネット様のおかげで有名になりました。
木目が控えめで塗装や染色がしやすく、多彩な仕上げが可能であります。
何色にも染まります。
流行にも流されます。
波には乗ります。
ヨーロッパでは昔から家具や木製玩具、楽器に使用され、家庭用品(特にまな板やスプーン)にも使われてきました。
美しい曲線を見かけたら、私の可能性が高いです!
曲線がビッグウェーブに見えてきましたね。

